2016年5月号

<特別寄稿>東大生スタッフの体験談 受験生のスタートダッシュ
東大生スタッフに「高校三年生最初の学期に取り組んだ勉強法」について聞いてみました。

 皆さんこんにちは、東大生スタッフのI.Rです。今回は、この春新しく高三生になる皆さんへ、新学期のスタートダッシュを切るために何を心掛けるべきか、僕自身の体験を交えてお話します。1,2年生の皆さんは3年生になった時のイメージがしやすくなると思います。
 受験まで残り10か月となった新学期
「新学期は始まったけど、何を勉強すればいいのだろう…」と思っている皆さんも多いことでしょう。実は、僕もその一人でした。
 僕の場合、新学期に入った時、得意の数学はそれなりのレベルでしたが、苦手だった英語は、もっとたくさんの単語を覚えたり長文やリスニングを強化したりしなければならない状態で、化学は手つかずの状態でした。正直、何からやればいいだろう、何かやるべきなのかなと思っていました。その時、担任の先生が言っていたのは、
「夏休みまでの3か月は、後から振り返ると意外と『あの時何やってたっけ?』となりやすい時期だから、やることを決めてきちんと勉強しなさい」とのことでした。そこで僕は、新しく買った英単語集の1周目と、それまでほぼノータッチだった化学の暗記を進めることにしました。英単語集に関して、単語集は何冊もやるより、同じ単語集を何周もやって完璧にする方が効率的です。なぜなら、基本的にどの単語集も同じような単語を載せているからです。そこで、夏休みに2周目以降に入れるように、3か月で1周終わる計画を立て、勉強を進めました。
 化学に関しては、化学は理論化学、無機化学、有機化学の3分野に大別されますが、無機有機、特に無機に関しては暗記事項が多い分野です。そこで、一回り大きい単語カードを買ってきて、カード作りをして勉強を進めました。表には「オストワルト法とは?」等、後ろにはオストワルト法の反応式、用途、関連事項などをびっしり書きました。カード作りが楽しくて、カードを作るだけで暗記できてしまうこともありました。6月頃には無機が終わってしまったので、その後は有機もカードを作り始めました。
 このように、
新学期はやることを決めて勉強していたので、夏休みの勉強にもスムーズにつなげることができました。何でも構いません。やることを2つ、3つ決めて勉強を進めましょう。「この時期に何もしなくても夏休みはまとまって時間が取れる期間だし、夏休み入ってから始めればいいだろう」と思っている方もいるかもしれません。しかし、まとまって時間が取れるとはいえ、やることは意外に山積みです。今のうちに英語や古典の単語強化を図ったり、数学の教科書の例題をもう一度解き直したりしましょう。「夏休み前、何を勉強したっけ?」と振り返った時に自信をもって答えられるように、新学期のスタートダッシュを切りましょう。

(工学部 I.R) 

Q1.国語がとにかく苦手です。どうやって勉強していましたか?
(高1 男子)
A1.  私自身も高校時代はとにかく国語が苦手でした。
 学校から出される課題も手を付けたくないほど嫌いでした。私は理系ですが、東大の入試では理系でも2次試験で国語が出題されます。結局3年生になってあわてて取り組みましたが、1,2年でサボっていたツケで思うように伸ばすことができませんでした。
どんなに苦手でも、受験期になれば嫌でも国語と向き合わなければなりません。それならば今のうちから取り組んでいった方が良くありませんか?
 例えば、
現代文の文章題を週に1題ずつやるだけでも1年やれば50題にもなります。その成果は大きいです。古文の単語だって1日1個覚えれば1年で365個(センター試験対策には十分なレベル)になります。古典文法や漢文句法だって授業で習ったものだけをやるだけで力になります(中間期末テスト対策にもなります!)
 細かな勉強法については以下にまとめましたので参考にしてください。
 牛の歩みのようにゆっくりで構わないので、確実に前へ進んでいきましょう!
 現代文 「正解の根拠は必ず問題文の中にある」
評論文  使うなら「解説が充実している参考書・問題集」 
 繰り返し解いて、どのように解けばその解答になるのか、その解き方を確認することが重要。
 分からない言葉は国語辞典「現代文キーワード集」などを使って語彙を増やす。新聞の評論や論説を毎日読んで評論文に慣れる。
 問題集を解いた時は解説をざっと読むだけでは不十分。解答解説から「正解の根拠」をしっかりチェックする。
小説  訊かれるのは「登場人物の気持ち」
 感情移入して自分のセンスや感覚で解答するのはNG。問題文から客観的根拠だけを探し出して登場人物の心情を分析する。ヒントになるのは登場人物の心情が描かれている箇所はもちろん、セリフ、動作、風景(情景)描写の部分で、何かのきっかけで場面が変わる箇所に注目する。
 評論文のトレーニングと同じように、小説問題を解いたら、解答解説から「正解の根拠」を学び取ること。

古文・漢文  「音読」が重要。すらすら読めない文は解釈できない。
古文  古文の実力は@文法力 A単語力 B背景知識力の要素で決まる。
 @文法力については 助詞・助動詞・敬語をどれだけ良く理解しているかが鍵。これだけではないが、この3つを押さえることが重要。「古典文法書」で重要事項をある程度覚えたら、古典文法演習を進めて覚えた知識を定着させる。
 A単語力の増強には「古語単語集」の利用が有効。入試では現代の言葉とは違うところが問われるので、ある意味「外国語」と考えて取り組んだ方が良い。特に複数の意味を持つ単語や、現代語にもあって意味の異なる単語は要チェック。
 B時代背景知識は学校で使っている「国語総合便覧」で勉強できる。作品や作者の解説のほか、イラストや図で古典の常識についても解説されているので、古文の世界を理解する助けとして活用しよう。
 重要単語の暗記と文法の基礎事項を終えたらどんどん問題を解いていこう。「問題を解く→解説を読む→理解不足の箇所を復習する」の繰り返しが実力アップにつながる。
漢文  古文よりも覚えることが少なくて学習の結果がすぐに得点に結びつく科目。返り点、置き字、再読文字は基本中の基本。レ点、一二点、上下点が全て入った文が正しく読めるようにする。さらに正確な読み、解釈が出来るように重要な句法(特に否定・疑問・反語・使役・受身・比較の六種)を覚える。「漢文句法」のコンパクトな練習本があればそれを使う。覚え方は例文と例文の読み、例文の訳を三点セットで覚えるようにする。読みながら書くと一層記憶に残りやすい。

(工学部 K.Y)

Q2.東大生の「すき間」時間の勉強法や、東大生しかやってないような勉強法があったら教えて下さい!
(高3 男子)
A2. 「東大生」とは言ってもほとんどは他の人とそれほど変わらない普通の人間です。時々「天才型」の人もいますが、大部分は「努力型」の人だと思います。では「どういうところが違うのか」ということになりますが、周りの東大生を見ているとオンとオフの切り替えが素早く、時間を有効に使っている人が多いように感じます。普段は遊んでばかりいるような人でも、勉強しなければいけない時にはすぐにスイッチを切り替えて勉強に集中したり、常に勉強の本を携帯していてちょっとした待ち時間にそれを開いているといった人はよく見かけます。
 自分の場合は英単語帳を持ち歩いて、暇なときには開くようにしていました。その際はただ漫然と眺めているだけでは効果が無いので「自分がちゃんと覚えているかどうか」を頭の中でテストするようにしていました。
 また数学を復習する時は、授業で習った事を確実に頭に入れるため、授業で扱われた問題をノートを見ずにもう一度解きました。その時一発で解けなかった問題はノートを見て復習し、どこでつまずいたのかを把握して重点的に勉強して自力で解けるようにしました。 このような勉強法は面倒に感じるかもしれませんが、
地道な勉強法が最も効率的だと思います。日頃からコツコツと積み重ねる事でいつの間にか大きな実力がついてきます。頑張りましょう!
(理学系大学院 O.T) 
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