2014年1月号

<特別寄稿> 大陸横断 自転車の旅 〜 ようやく中国から日本へ
 東大建築学科を卒業後、奨学金で海外留学したスタッフの体験談連載!
 最後の国であり、距離にするとこの旅の3分の1にもなる中国に入りました。中国に入って最初の感想は、料理がおいしいということです。小さな村の汚い食堂でも、出てくる料理はどれもおいしいのです。西側の広大な砂漠地帯を走り抜ける力の源になってくれました。
 中国にいればいるほど、中国が本当にひとつの国なのかということに疑問を抱きました。長い歴史の中でずっと単一の国家だったという、世界的にはとても珍しい国である日本では、そのような問題があまり表面に現れることはないですが、国家や民族とは何なのかということについてずいぶん考えさせられたように思います。
 そうこうしながらも、シルクロードの東の端である西安にたどりつきました。西端のローマから約10ヶ月、1万km以上におよぶ、長い道のりでした。まだ舗装された道もなかったはるか昔から、多くの人が命をかけて行き来した、歴史ある世界最長の道です。
 私はなによりも、道が本当に一本につながっていた、という事実に感動しました。このシルクロードも、これまで国や民族同士の争いの中で分断されたり、そのたびに新しいルートが生まれたりという、激動の歴史を経験してきたのです。もしも私が走破できなかったとしたら、それは物理的にはつながっていても、道の真の意味合いにおいては途切れているということになっていました。道が一本であること、そこにはそれを一本たらしめようとする、たくさんの人々の思いがこめられているのです。ここまで私を運んでくれたのは、私自身の力などではなく、私が道の上で出会ってきた人々に他なりません。そのことを思えば、今まで関係ないと思っていた人たちのことも、長くのびた道の先に生きるいつか出会うかもしれない人々として、どこか親密でかけがえのない存在として感じることができるのではないかと思います。
 旅を初めてちょうど365日目の日に、私は大陸の東の終わり、上海にたどりつきました。まるで実感はなかったのですが、次の日にトルコ・イスタンブール以来の海を目の前にしたとき、本当に大陸がそこで終わっていること、その海の先には目的地である日本しかないことを知って、ただ呆然としながら、水平線のむこうから海岸に打ち寄せてくる波に心を打たれました。
 ベルギーで出会った中国人の留学生と再会し、大陸の逆側で再び杯を交わすという、感動的な出来事もありました。しばらくの滞在ののち、私はフェリーにのって海を渡り、故郷である長崎に帰ってきました。暗い海の上にぼんやりと山並みの稜線と家々の明かりが見えたとき、自然と涙がこぼれてきました。
 私は出迎えにきてくれた母親と会ったあと、また一人で実家までの道を走り出しました。時は真夜中、車の少ない湾岸沿いの道は、これまで見てきたどの風景にも劣らぬ美しさでした。当たり前と思っていた景色たちはほとんど変わらないままでしたが、それを見る私の目は変わっていたのかもしれません 。やがて光り輝く繁華街に入り、長く急な坂道を上り始めました。数えきれないほどの山を越えてきたにもかかわらず、長崎の坂道はやさしいものではありませんでした。坂の上の自宅について後ろをふりかえると、見慣れた長崎の美しい夜景が象徴的に眼下に広がっていました。
 長崎では、とくに何もせずに時間をすごしました。そうして少しずつ、日本での自分について思い出していきました。その中で、これまでは目にとまらなかった日本のことを発見するのは、とても新鮮でおもしろい経験でした。
 たくさんの人に再会をして、その度に聞かれる質問が、「旅を達成して何か変わった?」ということです。しかしこの質問にたいしてうまい答えを見つけることは今でもできません。まず私にとっても意外なことに、達成感というものはありませんでした。そもそもこの旅の最大の動機は「家に帰ること」でした。それを時間をかけて自転車でやった、というだけのことです。毎日が新しい発見の連続でしたが、通り過ぎたすべてのものごとはすぐに私の日常の一部となりました。そうした長い寄り道をしながら、ただやってくる毎日を生きていた、というのが素直な感覚でした。他の人からすると、行く前と帰った後の2点を比べることになるのかもしれませんが、私にとっては連続した自分の時間の一部にすぎません。だから、何かが劇的に変わったという気持ちはありませんでした。
 唯一、変わったなと思うことがあります。それは「人間が好きになった」ということです。どのように、ということはうまく説明できません。しかし、旅を思い返すとき、いつもどこかで出会った誰かの顔が浮かんでくるということは、きっとそういうことなのではないかと思います。
(建築学科(院) I.Y)  

Q1.  ケアレスミスを防ぐ方法を教えて下さい。テストを見直す時間がなくてケアレスミスで失点することが多いです。
高1 男子)
A1.  
 ケアレスミスは定期テストでは「分かっていたからいいや」と開き直ることもできるかもしれませんが、本番の受験では合否を左右することもある問題となります。
 つまり、ケアレスミスをする・しないも含めて実力なのです。
「テストを見直す時間がないから」という理由であれば、より多くの問題をこなして解くスピードを上げるのが1番良い方法でしょう。
 もしそれが難しければ、解答の精度を上げることが大切です。
 私が心がけていたことは、常日頃から集中して取り組むことです。本番だけ集中する、ということは普通の人には無理です。
 他に、計算式を早くきれいに書く練習をするのが効果的です。式が汚い人は、頭のなかも整理できていない人が多いです。
 また、「ケアレスミス」と一言でくくっていますが、本当に全部がケアレスミスなのか分析してみることも必要だと思います。具体的な例や科目について書いていないので断定はできませんが、たとえば「英語で複数形をまちがえた。つづりをミスした」「日本史で人名の漢字を間違えた」などというのはケアレスミスとは言いません。明らかな知識不足、練習不足です。そういうものまで「ケアレスミス」として「本当は知っていたのに間違えた」としてしまうと、これからも同じような間違いを続けることになるでしょう。普段から正しく書くということを意識して勉強することが大切だと思います。

 よくあるケアレスミスでは
 @ 数学・理科の計算ミス
 A 設問の読み違い
があると思います。

@ 計算ミスはふだんから計算式を横着せずきちんと書く。数字、文字、符号、約分通分を丁寧に行いましょう。そして、それが早く出来るようになれば、テストでの失点も減ってくるはずです。
A 設問の読み違いはどの科目でも起こり得ます。これも普段から設問は少なくとも2回は読む癖をつけ、大切なところにアンダーラインを引くことでかなり防げます。「正しいものを」「誤ったものを」「一つ選べ」「二つ選べ」のような箇所に引くのです。

「解き方は分かっていたのに…」と自分に言い訳しても、間違いはやはり間違いでしかありません。ケアレスミスを完全に防ぐことは難しいかもしれませんが、普段から意識して勉強することが対策になると思います。
 真摯に問題と向き合い、丁寧に解いて下さい。

(工学部 I.A) 

Q2. もうすぐセンター試験ですごい緊張しています。本番で実力を出せるコツを教えて下さい。
(高3 女子)
A2.
 試験本番前はどうしても緊張してしまうと思います。センター試験で実力を発揮するために出来る事前の準備や試験中の休み時間の過ごし方など、幾つか挙げてみますので参考にしてみてください。

・前日の過ごし方
 食事は消化の良い加熱調理したものにしましょう。脂っこくて消化が悪いものや刺激物、生モノなどはは翌日の消化不良や腹痛のもとになるので避けた方が無難です。前日は詰め込み勉強をするのではなく、今まで使ってきた参考書や問題集、ノートなどにざっと目を通す程度にしておいた方が良いです。夜はいつも通りか早いくらいに就寝しましょう。寝る前に受験票や筆記用具など必需品をチェックしておくと朝に慌てないで済みます。

・当日朝
 脳が活性するのは朝起きてから大体3時間後だと言われています。試験が始まる時間を考えて起床しましょう。朝食を抜くと脳が省エネモードになりきちんと働きません。早起きといつもの朝ご飯で万全のコンディションを整えましょう。(食べ過ぎは禁物です!)
 服装は普段着慣れたものが良いですが、会場の暖房の効き具合が良すぎることもあります。脱ぎやすい上着などで体温調節出来る格好が良いと思います。地図や英文字などがプリントされている衣服の着用は認められていないので気をつけましょう。
 出発は余裕を持って。センター試験の時期は雪が降る所も多いです。交通機関の乱れが起こりがちなのでできるだけ早めに出かけ、遅くても試験開始時刻の30分前には入室するようにしましょう。トイレは混みやすいので幾つか場所を確認しておくと良いですよ。

・休み時間・空き時間の過ごし方
 周囲の答え合わせしている様子や「出来た出来ない」の声で緊張が高まってしまうことがあります。自分のペースを乱さないために「直前見直し用ノート」を作って持って行き、そういった空き時間に見直しましょう。iPodなどで音楽を聴いてリラックスするのもいいですね。周囲の雑音に惑わされないようこの時間に何をするか決めておくと良いと思います。トイレに行くなどして体を動かしましょうすことも気分転換になります。特に1日目の午後は5時間を超える長い試験時間です。うまく気分と体調を整えて、持てる力を全力で発揮しましょう!

・1日目夜〜2日目
 丸一日の試験を終えると結果が気になりますよね。しかし翌日も試験がある場合は、2日目が終了するまでインターネットなどで流れる解答速報は見ない方が良いです。ミスを見つけて落ち込んでしまったり、逆に予想より点数が高いと油断につながりかねません。いずれにしても時間は前にしか進みません。翌日の準備だけしっかり行い、早めに休んで最高のコンディションで試験に臨む方が賢明だと思います。

 色々挙げてみましたが、ある程度の緊張(ストレス)は最高の実力を発揮するスパイスでもあります。ネガティブな感情に流されないで「残りの時間全力で頑張ろう!」とポジティブに取り組みましょう。頑張ってください!

(指導部スタッフ N)
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