2013年3月号

<特別寄稿> 今月で東大を卒業するスタッフから皆さんにメッセージです
 こんにちは。私は今年で東京大学医学部医学科を卒業するO.Y.です。学習相談室では四年間、主に理系科目の指導をしていました。

 まず簡単に私が在籍していた医学部についてお話しましょう。医学部の特徴のひとつは6年制のカリキュラムです。東大はまず1-2年次には他学部と同様に教養課程で学んだ後、3年目で生理学や解剖学といった基礎医学、4年目ではいわゆる「病気」についての臨床医学を勉強します。ここまでで講義形式の授業を終わりで、残りの2年間は実際に病院の中で実習をします。この病院実習では実際に患者さんを診察したり、手術を見学したりすることで、講義だけでは得られない現場の感覚を身につけることができます。
 なお卒業後は、ほとんどの人は研修医として病院に勤めることになりますが、中には大学院に進んで基礎研究をする人や医療行政に携わる社会医学を志す人もいます。私は4月から研修医となります。

 さて、ここからはこれまでに学習指導をしてきた経験からみなさんに学力アップのためのアドバイスをしたいと思います。まずなによりも強調したいのは「教科書」の重要性です。「教科書なんて基礎の基礎なんだから受験には役に立たないでしょ?」と思う人もいるかもしれませんが、「基礎」というのは「簡単」ということではありません。実際、学習相談でくる質問のほとんどは教科書に書いてあることを覚えていなかったり、理解していなかったりすることが原因です。これは「教科書は簡単だ」と思い込んで教科書を軽視しているからだと思いますが、高校の教科書は決して「簡単」ではありません。なので、自分が問題を解いていて途中でつまずいてしまったときにはまず教科書に戻ることをお勧めします。私は質問回答の時に、よく教科書のコピーをつけて返却しました。
 もうひとつ大切なのは「復習」です。例えば問題を100問解いて50問正解し50問間違えたとします。ここでそのまま先に進んでしまっては、あなたの学力は50/100のまま変わりません。しかし、きちんと復習を重ねることで正解率は100/100まで伸ばすことができます。何が言いたいかというと、せっかく勉強しても復習をきちんとしなければ学力は伸びないということです。なので授業を受けたり問題を解いたりした後には必ずよく復習するクセをつけましょう。その反復がいつの間にかに大きな差になります。
 最後に、合格への一番の近道は「努力」です。なぜなら努力せずに勉強ができるようになったという人はひとりもいないからです。努力のぶんだけ目標に近づけると信じてがんばりましょう。応援しています!

私が過ごした校舎(医学部本館の建物)の写真です。

Q1. 来年受験です。化学はセンター受験だけですが、化学Tの無機化学の分野がどうしても覚えられません。東大生はどうやって覚えましたか?
(高2 女子)
A.  
 私は高2で転校しましたが、その学校は化学Tが前年度で終わっていたため、独学で覚えざるを得ませんでした。
 学校の先生にアドバイスを受けたら
「とにかく教科書と図説を一万回開け」と言われました。
 学校の基本問題集をやりながら、わからないことが出てくるたびに教科書と図説を開きました。

 問題集の章の頭にある「要点」を覚えようとしてもダメです。
化学は(物理も同じですが)実験や観察の流れが分かっていなければ、その結果だけを覚えようとしても理解できません。教科書にはその流れは必ず書いてあります。

 多分僕は入試までに一万回くらいは開いたと思います。教科書はボロボロで、ページをめくるところは指の形にへこんでいました。ちなみにセンター試験は満点でした。
 
教科書と基本問題集だけで、センター試験は絶対に大丈夫です。

(工学部 Y.I.)

Q2. 自分の目標は英語をペラペラになることです。 自分が思うには文法を理解することが大事だと思いますが、どうすればいいと思いますか? 英語をペラペラにするのに心がけたらいいことありますか??
(高1 男子)
A. 
 英語がペラペラになるには、文法の理解が必須です。ただ、それだけでは不十分です。

 僕は大学受験の時には英語が得意科目でしたが、今も昔も「英語ペラペラ」ではありません。
 
母語のように英語を話せる人は東大生の中でもごく一部なので、その点は知っておいてください。



 英語の運用能力を「文字と音声」「inputとoutput」という2つの軸で分けると、上の4つになります。
 英語ペラペラになるとは言っても、Speakingだけを練習していたのでは成長はままならないでしょう。
 4つの能力をバランス良く鍛えることが、一番の近道だと思います。

(経済学部 S.H.)
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