2013年4月号

<Special> 今、私は進路について悩んでいます。それは浪人するか、それとも進学するかです。第一志望の国立大学は前後期ともダメでした。第二志望の私立大学には合格しています。浪人して国立を再度目指すか、第二志望に進学するか迷っています。もちろん決めるのは自分自身なのですが、ぜひともアドバイスをお聞きしたいです。
(高3 男子)
A.
 ご質問いただきありがとうございます。あなたの今の選択肢を整理すると
 @ 私立大学に進学する。
 A 浪人してより上の大学を目指す。
の2つがあります。あなたはなぜ、第一志望の大学に行きたいと考えているのでしょうか。まずは自分でそれぞれの選択肢のメリット・デメリットを客観的に把握してみましょう。そこには自分の将来像や価値観、理想とする大学生活、現実の経済状況などが関わってくると思います。これらを頭の中だけで考えるのではなく、実際に紙に書いて見る事で、自分にとってベストな選択が見えやすくなります。自分が第一志望の大学で実現したいことは、第二志望の大学では実現出来ないのでしょうか。このように、「なぜ〜したいのか」「他では実現できないのか」等を考えてみてください。その上で選択をすれば、自分で納得した上で行動することが出来、その後のモチベーションを保つことが出来るでしょう。例えば学びたい分野が明確に決まっていて、第一志望の大学でしかそれを学べない場合は、第一志望を再び目指すことに大きな意味があると思います。優秀な仲間と交流したいなら、学問系サークル等に入ることで大学の垣根を超えた学問的交流が実現出来ますから、第二志望の大学を選んでも良いでしょう。その場合は「自分がこの大学で何をできるか」を考えてください。大学というのはとても自由な場所なのであなたが何をしたいかによって大学生活はまったく変わってきます。大学のレベルよりも自分のやりたいことができるかどうかで決めるのがベストな選択だと思います。

 参考になれば幸いですが、私は東大受験に二度失敗しています。高校生の時は総合点が約25点足らず、浪人して再受験したときは0.2点合格点に届きませんでした。私は専攻や就職先等の選択肢が少しでも広い大学に進学したいと考えており、東大を目指していました。(東大では一年生のときに、文理を問わず幅広い分野を学ぶことが出来ます。)高校生の時には早稲田大学・慶応大学・明治大学に合格したのですが、どうしても東大に行きたいと考えていたため、浪人を選択しました。悔しさや意地等で動いてしまった部分が大きいと思いますので、この時点では理想の進路選びとは言えないでしょう。
 浪人していた時、勿論不合格になることも想定していました。そして浪人させてくれた両親のためにも、最善の選択をしなければならないと考え、自分の気持ちを整理しました。その過程で先ほどアドバイスさせていただいた尺度を勘案した結果、「東大に不合格だった場合、私立大学に進学する」と決めました。大学に進学して幅広い学問を修めることや多くの仲間と切磋琢磨することが、自分の求めていることだと気づいたからです。
 点数発表を見たときの気持ちは、今でもはっきりと覚えています。事前に選択をしっかりと決めていたので「縁が無かったのだな」ときっぱり東大を諦めることが出来ました。0.2点とは、センター試験でいえば1問のミス、二次試験で言えばスペルミスであったかもしれません。ですがあえて厳しく自分に言い聞かせました。「一年浪人しても合格ラインに到達しない者は、どう考えても東大には向かない」と。明確な判断基準を自分の中に設けておくことは、とても重要です。
 僕は早稲田大学政治経済学部に進学し、心理学から自然科学まで、幅広い学問を収めることが出来ました。また、テニスのサークル活動や大会運営を通して、様々な大学や企業の方々・海外の学生と交流することが出来ました。こちらの指導部ではオリエンテーションや学習プランの作成、テスト問題の校正、また、塾講師や高校生の受験相談をさせていただく中で、受験生時代に学んだことをしっかり活かすことも出来ました。僕の思い描いていた大学生活は、十分に実現できたと考えています。そうして就職活動でも「出来るだけ幅広い物事に関わる仕事がしたい」との思いから、他のどの業界にも密接に関係している金融業界を志望し、多くの会社から内定をいただくことが出来ました。就職活動においても、「なぜ浪人したか」「なぜ結局早稲田を選んだか」はいつも面接官に聞かれました。自分の選択について客観的に考えることは、就職活動でも大いに生きてくるでしょう。
 これからあなたは人生の大切な決断をしようとしているのです。何かを選ぶということは、何かを捨てるということです。選択を行う際には、まずとことん考え抜きましょう。そして最も大切なことは、自分の選んだ道を堂々と歩いていくことです。自分の選んだ道が正しいかどうかは、選ぶ時に決まるのではなく、選んだ後の行動で決まるのだと私は考えています。
(早稲田大学 政治経済学部 K.K)

Q1. 公民についてです。倫理・政経を選択しています。政経は自信があるのですが、倫理はどのように勉強すればよいのか分かりません。
(高3 女子)
A.  
 倫理の勉強の基本は教科書です。まずは教科書を読み、それぞれの思想の概略を掴みましょう。この時点で語句を暗記する必要はありません。教科書は最低でも2〜3周は読んでおきましょう。
 全体像をつかめたら、山川出版社の「倫理ノート」等を活用しながら知識の肉付けをしていきます。重要なことは、穴埋めをしながらも必ず教科書を確認することです。同じ文を何度も読むことにより、思想の内容が段々と明確にわかってくるはずです。教科書で説明されていることを完結にまとめて、ノートに書き込んでも良いでしょう。用語集なども併せて使うとより効果的です。用語集で調べたことなども、ノートに書き込むようにします。 ここまでの勉強は夏くらいまでに重点的に取り組みましょう。
 尚、要点の確認や語句の暗記のために「きめる!センター倫理」が有効です。この本では思想の全体像や重要語句がまとめてあります。但し、この本だけでは不十分だということに注意しましょう。書かれているのは「骨」だけだとイメージしてください。あくまで要点の暗記や、混乱した時の整理に使いましょう。
センター試験が近くなったら、より実践的なトレーニングを開始します。センター試験の過去問(河合塾の黒本の解説が簡潔なのでお勧めです。)を繰り返し取り組みます。解いたあとは答え合わせで終わるのでなく、不正解の選択肢がどうして不正解なのかを確認していきましょう。不正解の選択肢は他の重要事項の説明になっている場合が多いので、大変参考になります。そこで得た知識も、倫理ノートに書き込んでください。センター倫理では同じような問題が繰り返し出題されるため、過去問演習は必須です。
 以上のように、まずは倫理ノートを基本にしながら、教科書・用語集・要点集で知識を蓄えます。次にアウトプットの練習及び知識の補充のために、過去問を活用します。繰り返しますが、要点集だけを使用し近道をするのでは高得点は狙えません。地道に基礎固めをすることが効果的です。


(理科二類 K.K)

Q2. 国語の古文についてなのですが、文法の覚え方が分かりません。覚え方や勉強の仕方を教えてください。
(高2 女子)
A. 
 古典文法といっても幅広いですが、その中でもまず最初の難関となるのは、
  1.動詞の活用形の判別
  2.助動詞
の二点です。まずはこのふたつが理解できているかをチェックしてみてください。

 たとえば、1については四段・上二段・下二段などの判別はできるか?、変格動詞にはどのような動詞が含まれる か?など、2については各助動詞の意味・活用・接続が言えるか?などのことです。とくにこれらについては教科書・参考書などに一覧表が 載っていると思いますが、それを丸ごと覚えるくらいのつもりで暗記しましょう。これは大変かもしれませんが、古典文法の根幹となる部分な ので絶対に押さえてほしいポイントです。

 それ以外の文法については授業で出てくるたびに覚えていく、という形でよいと思います。基本的に授業で扱う 事項というのは頻出事項だと考えて間違いはないので、かならずチェックしておきましょう。とくに「敬語」の分野は複雑ですが、これがわかるようになるとグンと古文の成績が伸びるのでとても重要です。

 より具体的な暗記の方法ですが、まずは「書いて覚える」「声に出して覚える」ということを徹底しましょう。 これは単に「見て覚える」「聞いて覚える」よりも圧倒的に効果があります。とくに古文では古文特有の言い方があるので、声に出してその ニュアンスを体で覚えるようにするとよいでしょう。
 また、なかなか覚えられないものについては自分で単語帳などを作るとよいと思います。たとえば助動詞であれ ば、表には「らむ」などと書いて、裏にその意味や活用、接続を書くなどとするとよいでしょう。こうすれば何度も見返してチェックすること ができ、短時間で効率的に覚えることができます。
 学校で使っている参考書も有効活用するようにしましょう。重要事項は線を引いたり、授業で学んだことを書き込んだりして、「自分にとって最適な参考書」になるようにするとよいでしょう。
(医学部 O.Y.)
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