2011年6月号


Q1. 漢文が苦手です。どのように勉強したらいいのでしょうか。
(岡山県 高2 女子)
A. 私も漢文はあまり得意ではありませんでしたが、抑えるべきポイントとして「単語」と「文法(句形)」の2点を常に意識して勉強しました。

 英語でも、単語と文法をマスターすれば長文を読むことができるようになりますが、それと同じことです。古文の勉強も、漢文の勉強も、基本的には英語の学習に近いものだと考えて下さい。

 まず「単語」ですが、学校で配布された国語便覧をもっていれば、その中に「漢文の基礎用語集」などのページがあると思いますので、そこに掲載されている基礎的な用語を全て覚えてしまうようにしましょう。国語便覧を持っていなければ、書店で販売されているような用語集でも構いません。
 漢文では、現在の日本では使われないような単語や、現在の日本でも使われる単語でありながら現在とは意味が異なる単語などが多くあります。 例えば漢文の「故人」(=古くからの友人)は、現在の「故人」(=亡くなった人)とは違う意味ですし、漢文の「百姓」は「ひゃくせい」と読み、農民の意味ではなく「人民」のことを表します。 それらを知識として定着させることができれば、それだけでも、初めて見る文章のテーマを、大雑把にではありますが、素早く把握することができるようになります。

 次に「文法(句形)」ですが、こちらも国語便覧があれば、そちらの「漢文の句形集」などを参照して下さい。学校で配布された問題集などがあれば、そちらも活用しましょう。重要とされている句形は、否定、使役、受け身、反語など約10種類100パターンです。1日1つでも構いませんから、1つ1つをコツコツと覚えて行くようにしましょう。

 上記の「単語」と「文法(句形)」をマスターできれば、ほとんどの漢文は読むことができるようになります。
また、より発展的な事柄としては、当時の中国の人々の仕事、礼儀作法・身分や、漢詩の作者の生涯など、漢文の背景となる知識にも目を向けてみて下さい。それらを知っていれば、おそらく更に様々な漢文に対してスムーズに対応することができるようになるかと思います。問題集や参考書、模試の解説などに本文の細かい背景について記されていることがありますので、余裕があればそれらも知識として定着させましょう。
(工学部 F.M)

Q2. そろそろ世界史の勉強を始めたいのですが、どう勉強すればいいのか教えて下さい。
(群馬県 高3 女子)
A. 世界史は以下のポイントを押さえると効果的に学習できます。

1. ことばだけ覚えようとしない
 世界史を勉強するということは、 教科書や用語集に載っている人物名や年号、 事件などといった語句を覚えれば良いということではありません。 また、そのように「暗記」することを目標に勉強を進めても、少し時間がたてば、すぐに忘れてしまいます。世界史を学ぶということは、 過去から現在までの世界の動きを、 政治・経済・文化などのあらゆる面から、 理解することなのです。 そのため よく 「歴史の流れをつかもう」 と言われます。

2. 「流れをつかむ」
  歴史とは、 体制の交代劇 (ある体制が滅び、 次のものがそれにとって変わる) の連続です。 例えば中国の王朝が滅びるときは、 (1)政治の腐敗→(2)国家財政の破綻・国力の弱体化→(3)隣国からの武力的圧迫や国民の物質的窮乏→(4)社会不安の増大→(5)民衆の反乱→(6)国の滅亡、 というパターンが非常に多い。 このように、 歴史の変化の背景にあるパターンを理解する、 これが 「流れをつかむ」 ことになります。  つまりただ単に歴史事項を暗記するのではなく、 当時の社会状況と結び付けて覚えていくのです。  
 また、 文化・思想・芸術・宗教なども、 体制への批判や賛美といった形で社会状況と密接に結びついているので、 どのように体制と関わって生まれていったのかを考えながら覚えて下さい。

3. 世界史の全体像を知る
 基本となるのはやはり教科書です。教科書を通読することが基本です。 教科書を読んでいく際には次の2点を注意して下さい。
@ 人や事件、 場所といった「語句」を関係や順序を考えながら覚えていくこと。
 「Aが〜した結果…が起きた」 「Bが〜年に…したことがCに影響を与えた」 というように覚えていきましょう。  教科書の太字の語句と語句の間をつないでいる文章を注意して読むことが大切です。
A 教科書に出てきた用語・地名は用語集・地図資料集などで確認すること。
 特に、 芸術作品などは題名だけ覚えるよりその写真などを見ておくほうが、 地名は地図上の位置を確認しておくほうが、 イメージしやすく記憶に残ります。 センター試験では、 こうした写真や地図を用いた問題が頻出なのでその対策にもなります。
 以上の2つを心がけて勉強を進めていけば、 単なる語句の暗記にはなりません。教科書の記述だけで理解することは難しい時は参考書を使いましょう。ただし、 ここで必要なのは、 「流れを理解するための参考書」なので、分厚い、 辞書のような参考書ではなく、ポイントと流れがわかりやすく説明してある参考書がよいでしょう。 さらに歴史マンガも流れをつかむのにオススメです。 また学校の図書室に必ずある「世界の歴史」シリーズのような読み物も、流れをつかむのにはとても役にたちます。

4. 頼れる一冊を作る
 ただ読むだけでは人間なかなか覚えられません。 やはり、自分の手で書くことが大切です。 手を動かして勉強したことをまとめるノートを作りましょう。 時間の余裕がなければ、 旺文社や山川の書き込み式ノートを使っても良いと思います。 ただし、市販のものを使う時は、 ただ (  ) を埋めるだけではなく、 自分なりに説明の文章を補ったり、 覚えた情報をどんどん書き込んでいくと効果的です。 そうすれば自分がこれまでに勉強したことが一目で分かる学習ノートができ上がります。  また、 「関連」 が大切とはいっても、 語句を覚えていなくてはどうしようもないので、 各単元の勉強を終えるたびにチェックすることが大事です。 『一問一答問題集』もお薦めです。  これも、 実際に紙に書いて覚えるようにしてください。 特に漢字が多く出てくる中国史は、 書いていないと試験でも書けないので注意しましょう。

5. 単元ごとに問題集を解く
 以上の流れでベースとなる知識を構築したら、 定着度のチェックと、 覚えたことが実際にどのような形で問われるかを知るために、 単元ごとに該当部分の問題を解いていきましょう。 問題集は「基本的なもの」を使用して下さい。 さらに自分で覚えていない事項が出てきたら、教科書で確認したり、ノートに書きこみます。そうすることで、覚えたことが定着し、またさらに新しい知識も増えていきます。

 世界史を「気力と忍耐の暗記科目」と考えずに、上記のように「歴史の流れを学び」、それを「問題集で確認し、定着させる」方法で学習してください。
(文V K.K)
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